あおの華流記

中国ドラマ感想記……というか"萌え"と"愚痴"を語る

幕間番外 江澄について





ネタバレな感想なのでご注意!

結末まで感想ネタバレしてます。

キャラクター生死を含めネタバレOKな方のみどうぞ









ブログ主は原作を読んでおります。
そのために話の絡みがBL関連に飛ぶかも知れませんので、ドラマファン、役者ファンの方でそのような表現を不快に思われる方は読まないで下さい。

今回語るのは完全に個人の感想、キャラに対するイメージの独り言です。
ブログ主が現時点(2022年7月)で思うキャラに対する印象や感想を書いていますのでご了承下さい。








単純に見れば、個人的には苦手なキャラ。
高飛車で気位が高く母親似じゃないかと思う。
けれど内面を覗いてみれば、なんて孤独で淋しい人なんだと同情もすれば憐憫もわく。
この人が主役ならばこの話は悲劇まっしぐらなんだろうなと思うし、誰がこの人を救うんだとも思う。
やはりこの人を救うのは魏嬰しかいないのか。
この人を中心に追うストーリーではないので見落としがちだけれど、この人の幼少期もかなり悲惨だと思う。
両親は不仲、いきなり知らない子供が現れそいつのせいで可愛がっていた犬は手放さなければならなかった←このエピソードは犬好きの私には耐え難い話だった。

そして優しい姉の愛情の半分、もしくはそれ以上がいきなり現れた奴に持っていかれた。
そいつは最初は可哀想な奴だったのにだんだんと頭角を現し、やがて自分が何をやってもそいつには適わないことが判明してくる。
二番手は我慢できないのにどんなに頑張ってもそいつのせいで二番にしかなれない。
そいつのことは疎ましい。
けれど気づけばそいつは自分にとってかけがえのない心の支えになっていった。
魏無羨は江澄にとってこの世で一番疎ましく、一番大切な人間。
自分が敵わない相手で自分のことを一番理解してくれている人間。



この矛盾はきっと江澄の魏無羨への想いを捻じ曲がって歪んだものにしていったに違いないと想像する。
そんな思いは何も無ければ心の奥底で眠っているけれど、一度嵐が起きれば表面に浮かんできて木の葉のように揺れ動く。
きっとその感情に名付けることも出来ず、理解することも出来ず、ただ翻弄されていたのではないかと想像する。

藍忘機のようにはっきりと「恋」だと名付けられればいいけれど、その思いが何であるかきっと彼にはわからないだろうからその思いにずっと苦しめられる気がする。
兄弟なのか親友なのか、それとももっと深くて複雑……




江澄の魏無羨への思いが、家族へのものなのか、それ以上に複雑なものなのかは想像するしかないし、想像するにきっと本人にもわかっていなかったのではないかと思える。
複雑な関係を子供の頃から続けてしまったから、本当にその思いは複雑に絡みあい解けなかったに違いない。

そして魏無羨は単純で鈍感な男。

藍忘機の思いも生き返らなければわからなかった男で、江澄の複雑な想いなど理解しないし、想像もしない。

江澄──主役ならば悲劇の主人公だなと思いながら見ていた。



しかも「金丹の真実」はプライドの高い江澄には耐え難い真実だと思うし、これが藍忘機やら違う相手なら受け止め方も違うのだろうけれど、江澄が魏無羨から知らぬ間に受け取ったと言う事実はこれまた単純ではなく、さらに複雑さを生むのだろうと思った。

魏無羨の行動は
『江澄への想いなのか』
『江家への義理なのか』
これって同じようで全然違う気がする。
さて、どちらなのかなとも思ったし江澄も考えたかも。

でも魏無羨はそんなこと何も想像できないから単純に
「(複雑に)考えるな、受け取っておけ」と言うのかも知れないけれど、子供の頃から散々複雑な想いを抱えすぎている江澄には無理な話。

よく発狂しなかったな江澄……と言うのがあのシーン見た感想だった。
壊れちゃっても不思議じゃなかったけど、作者もそれじゃ余りに収拾付かないし可哀想だと思ったのかも。


江澄攻めなら、いわゆる「攻めザマァ」なのか、不憫攻めなのか、また違った話の展開で面白そうではあるんだけどなぁと何回も思った。

魏無羨が悪いとは全く思わないんだけど
江澄が家族全てや子弟を失い最大の不幸に見舞われたのは事実。
この人の幸せはいったいいつどこに?と思ってしまえば暗澹たる想いに。

語られていない未来は、多くの方が想像したように、憎まれ口を叩きながらいずれは魏無羨とすべてを許しあい、藍忘機を横目で睨みながら魏無羨の幸せを全力で守る方向に行くんだろうなぁと同じく思います。

江澄、幸せになってね。


汪卓成(ワン・ジュオチョン)さんも素敵な人。
他の作品で出会えるのを楽しみにしています。









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