あおの華流記

中国ドラマ感想記……というか"萌え"と"愚痴"を語る

花の告発~煙雨に仇討つ九義人~ その2

 

ウー・チェン

フー・イーシュエン

チャオ・ジェンユー

リー・ジアハン

 

 

原題  九義人(全25話)

 

 

 

21話〜最終話

 

 

 

前回の記事はこちら↓

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ネタバレな感想なのでご注意!

結末まで感想ネタバレしてます。

キャラクター生死を含めネタバレOKな方のみどうぞー

 

 

 

 

 

 



 

 

 



 

 

 

何を言っても信じて貰えなかった如蘭。

 

呉廉の狡猾なやり口に対抗するために孟宛は7年をかけて準備した。

自分も名家の側室になり、奥様の世話をして見送り、奥様の遺言で正室になった。

この辺りの詳細を描いていないのですが、奥様は孟宛の復讐を聞いており協力してくれたようです。

夫の徐之暘は復讐のことは知らなかったものの、孟宛の過去は聞いていたようです。

この徐之暘がいい人なんですよ。

彼にも妻の介護のために孟宛を娶ったという負い目があったのですが、誠実な人でした。

彼と幸せになってほしかったな。

 

 

タイトルの九義人はその字の通りで、9人の義の人です。

孟宛と如蘭。

そして呉廉に復讐したい7人の仲間。

まずは仲間集め。

 

 

 

 

 

 

劉薪は元捕頭。

如蘭に呉廉を告発したいと言われて彼女から簪をもらった。

しかし一応は上司に言ったものの、知府は呉廉の仲間も同然。

聞き入れて貰えない。

のらりくらりとしてる間に如蘭が死んでしまう。

彼も口封じに足を折られて7年間牢に入れられる。

簪は彼の負い目になり、足の仕返しもしたい。

 

 

柳三娘も過去に呉廉に襲われ掛けたけど、世慣れてる彼女は難を逃れた。

正義感の強かった彼女は7年前に如蘭の手助けをして証人になった。

しかし妓女の証言など信用できないと一笑に付され、大事にしてくれていた主人の元を離れたがその後、彼も呉廉に陥れられていた。

そのことを知って再び復讐を誓う。

 

 

沈牧は7年前に新米の捕吏で如蘭に同情もし、正義感もあった。

しかし正義に訴えると仲間や知符の手先の上司にリンチされ如蘭の死を迎えてしまう。

その後の彼は失望し職を辞め、戦に出て出世して、都で皇城司になっていた。

心にはずっと不正と如蘭の死があった

 

 

馮大は7年前にトラブルに遭い死にかけていたところを如蘭に救われた。

彼女のことを恩人様と呼び、恩返しをと思っていたが彼女の不遇の詳細は知らなかった。

7年後に孟宛と出会い、恩人様への恩返しの時と九義人になる。

 

 

黄嬌嬌は糸の商いをしていてその関係で呉廉のもとに出入りしていた。

その時に重要な場面を目撃するのだけれど、彼女は商いのためにそのことを黙殺した。

そのことがずっと心に残っており、今では商売敵になった呉廉を倒すために九義人に。

 

 

手癖が悪かった元書生の李春風は最初は劉薪に脅されて仲間になったが、証拠を盗んできたときに自分の大事な田小玲も犠牲者だったと知る。

彼女は今行方不明で李春風はずっと行方を捜していた。

 

 

田小玲は尼寺に籠もっていた。

復讐の説得になかなか応じなかったのだが……最後に彼女が加わり証言者となる。

 

 

 

印象的だったのは三娘でしょうね。

彼女は強く、信念があり、矜持もあった。

袁家の主人に大事にされて幸せだったのに、証言者になったために彼のためを思ってそばを離れた。

それなのに彼は報復され犠牲になってしまった。

家を潰され精神を病んだ彼と再会したときの彼女の哀しみはそのまま呉廉への強い復讐心になる。

仲間とぶつかるときも有りながら、命と引き換えても復讐すると決意して本当に命を落としてしまう。

彼女の代名詞の孔雀の姿がもの悲しかったです。

袁家の主人と静かに暮らす道もあったのに、彼女は主人の分も報復すると誓った。

思えば彼女は未遂だったし、最初は復讐の理由もなかった。

如蘭に出会い彼女の力になりたいと思ったことで九義人へと繋がった。

正に義の人ですね。

 

 

 

 

 

みんなから憎悪を向けられても涼しい顔で悪事を重ねる呉廉。

14歳で家を出てから人を操ることはあっても操られたことはない、とか言っちゃってるわけ。

サイコな自分を自覚してるあたりタチが悪いよ本当に。

悪とか善とかをそもそも意識しない辺りが生来の「悪」のような気がする。

こういう人間はもう矯正なんて出来ないと思う。

罪を自覚させるとが無理なのよ。

それが本人の快感なんだもの。

 

 

 

この本編は24話で終わりなんです。

25話はオマケというか、別物で、登場人物すべてが幸せだったらこうなっていたというもしも話。

そんなの要らないとは思うんですけど、この世界ではみんな上手くいってます。

その代わりにみんな知らない同士、道ですれ違うことはあっても交わることのない人生です。

みんな笑顔ですけど、九義人はただの他人でしかない。

言い換えれば、彼らは呉廉と言うクズ男が居なければ知り合うことも無かったと言うことでしょうか。

 

 

 

 

このドラマはおそらく楽しむものではありません。

このドラマを見て感じて考えるのだと思います。

そう言うのもエンタメの意味だと思うのですよね。

 

是非見ていただきたいです。

 

 

 

 

ドラマのPRコメントに「痛快復讐劇」とかあるんですけど、ぜんぜん痛快じゃないですよ。

クズ男を最終的に追い込むのは24話だし、その間には被害者は元より、九義人のメンバーも犠牲になっている。

クズ男呉廉が罪になろうと死人は帰ってこないし、女たちの傷も元には戻らない。

スカッとするかと言ったら、そんなことはない。

 

 

23話の最後に孟宛が民衆に向かって問う言葉が全てを語り、気持ちを代弁している。

その言葉を聞いて感じたことが見ている我々の感想でもあると思う。

 

 

 

こういうドラマは貴重だし、それぞれの思い、社会の問題点。

人間の根本を問うべき大事な作品だと思う。

是非見て考えてほしいと思います。

 

 

 

 

 

 

 


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