あおの華流記

中国ドラマ感想記……というか"萌え"と"愚痴"を語る

風起洛陽〜神都に翔ける蒼き炎〜




高秉燭=ホワン・シュエン
百里弘毅(二郎)=ワン・イーボー
武思月(月華君)=ビクトリア
柳然(七娘)=ソン・イー






ネタバレな感想なのでご注意!

結末まで感想ネタバレしてます。

キャラクター生死を含めネタバレOKな方のみどうぞ








内容が好みの予感だったのと王一博出てるので楽しみにしながら最後の配信まで我慢。
WOWOWはいいものやってくれるけど最終回まで我慢しなきゃならないのがなぁ。
一気見するのに忍耐。



だからこそ期待を裏切られたくないと思いつつ見始めました。

期待してた割にはストーリーも知らずに見始めちゃって予習は全然してなかった。
始まってみたら王一博の声はご本人。
最近は中国ドラマも本人の声を使用することが増えてると聞きましたが嬉しいです。


主役のホワンシュエンはお気に入りの「私のキライな飜訳官」の俳優。
私個人は時代劇では「女医明妃伝」以来。
相変わらず渋い感じにカッコいい。
今まで見た彼の中では一番カッコいいかも。
明妃伝の役は余り好きじゃなかったしな。




お気に入り俳優二人のバディは最高かも。



セットも中々豪華です。
華美と言う意味ではなくて、色味や明るさは抑え気味ながら、見応え有るというか見入る程度にはセットも美術小道具も素晴らしい。



『灯り』の使い方が独特で美しいです。
蝋燭、提灯、行灯。
暖色と言うのか、『炎』の色を生かしてぎりぎりの暗さの中でその良さを生かしています。



諜報の場面は琅邪榜とか思い出します。
「紅蓮伝」でもあったなこんな感じ。


「慶余年」で見た人が多い気がするのは偶然なの?
制作側が一緒なのでしょうか? スタッフとかプロデューサーとか。

私は「慶余年」の妹ちゃんが好きだったので二郎夫婦はグッドキャストです。



百里弘毅は藍忘機と通ずるものがある役かも知れない。
空気読まない、我が道を行く、そして天才肌と共通項が多い。
それでも含光君は仙人みたいだったから百里弘毅の方がまだ人間ぽい。



奥様の柳然(七娘)は違った意味でこちらも天然。
空気読めないのは夫婦二人とも。
猪突猛進なのは奥様の方。

普通こういうタイプのキャラ出てくると『ウザい』の一言になるんだけどなぜか彼女は可愛い。
何やっても可愛くて頑張れ!と思ってしまう。
糠に釘の旦那にはこれくらい押さないとダメよね。
何をやっても無視されてるとしか思えない反応なのに頑張る彼女を応援したくなる。
女優さんのキャラもあるのかも。
とにかく夫婦のシーンが可愛くて好きだ。

片や高秉燭はダークヒーロー一直線。
カッコいいからいいのだけれど、天然お坊っちゃん二郎との対比が凄い。
飜訳官のサドっぷりも良かったけれど、ホワン・シュエンのこの役最高に格好いい。

とにかく登場人物が多いのに殆どが謎の人たち。
何人かは序盤で身元が知れるけど、登場してはすぐに死ぬ人も多くて、人物相関図も3回くらいバージョンアップする。
ドラマの冒頭に人物相関図出てくるって面白いドラマだなぁと思った。

主要人物それぞれの家系に謎が多い。

二郎こと百里弘毅の父の謎の死。
兄が居るらしい父との会話。
なぜか序盤出てこない七娘の父。
父代わりの叔父は序盤で早々に悪事がバレて死ぬけれど、全然大物ではなくてむしろどうでもいい人だった。
高秉燭には妹居るらしいがどうなったのかどこに居るのかまったく不明。
もう一人のヒロイン武思月は兄共々何だか不遇な扱いらしい。
最初からお兄ちゃん怪しい雰囲気満載で、この人がラスボスならイメージ通りだよと思っていたんですけど(笑)

私が怪しいと思っていたのは出てこない柳然(七娘)の父と武思月の兄。
東川王も怪しい感じはあったけど、一番怪しげに出てくる人はまず違うのでこの人は早々に違うと思った。
その他怪しげに感じてた人は序盤に死んでいったりしたので20話くらいまでの時点でラスボスらしいと思ったのは柳然父と武思月兄。
しかし中盤から柳然父はどんどん人の良さが出始めて除外。
残るは…………
しかしこの人だったら私の中では最初から怪しさ満載でそのままってことに──

基本害の無さそうな人がラスボスになること多いけど、皇帝なら面白いとも思ったんだよねぇ。
でも歴史上のこと考えたらこの人は違うかと思った。
武則天がモデルだし、天下ひっくり返そうって話だからすでに今天下に居る人は違うものね。

高秉燭と二郎ががっつり組むまでにはあれこれあって序盤はむしろ敵対してる雰囲気。
武思月と3人が知恵を出し合い、組んでいくまでには時間が掛かる。
敵は同じなんだけど高秉燭側と二郎側は追っていく過程が違うので、話は二方向から進んでいく感じ。
そして時々道が交わりその瞬間は組んで解決。
また別々に……て感じかな。

カップルが二組。
二郎と柳然は序盤に結婚して夫婦だからすぐにゴールして恋のライバルも居ない。
邪魔はされないけど、最初に書いたように二郎は空気読めない、情緒が欠乏、七娘のひとり相撲状態が長く続きます。
でもそこから七娘が猛然とアタックして二郎の情緒を育て上げる!って感じかな。
とにかくこの2人が信頼し合って行く姿に感動!
スタートが酷い有様だったのにひとつずつ絆を積み上げていく姿は癒やしです。

高秉燭と武思月はそもそも身分が天と地。
これはどこへ着地するんだと思ったら……



悲恋な関係だと思うけど←身分差有りすぎて
でもそこは余り強調されない。
悲恋な感じは薄い。
常に敵と戦ってるからかも知れない。
こちらも信頼度が高くそう言う意味では安定感。

恋に関しては二組ともライバルがほぼ登場しないのですれ違い感は薄いです。

メインは高秉燭と武思月なんだとは思うけど、私はとにかく唐変木二郎と推し活七娘のカップルが可愛くて仕方ない。

出会った頃は二郎が七娘を避けるなんてものじゃなく気持ち悪いもののように嫌ってた。
笑うレベルに嫌うのがむしろ不思議。
幼馴染みだと言うし、何でこんなに嫌う?(笑)



しかし終盤は仲良し夫婦に。
これがじわじわと時間を追って、ゆっくりそうなっていく様が本当に暖かく美しく癒やされるのです。

どちら向いても復讐とか憎しみしかない物語の中で唯一の『癒し』


七娘の二郎に対する気持ちは子供の頃から好きだったと言う事実を通り越してもはや『神格化』に近い。
二郎『神!』状態
こっち見て二郎!な感じで、二郎になら何されても構わない。
私の全てをあげます!踏まれても蹴られても二郎が笑ってくれるならOK!
これって間違いなく二郎は七娘の『推し』なんですよ。
多分彼女が可愛く見えるのはこちらも身に覚えがあるから(笑)

私はそばで見てるだけで幸せ〜と七娘が言ってます→心の声が聞こえる気がする
わかるよね〜



七娘の努力の甲斐も有り二郎はだんだん人間らしくなる。
感情が見えなかったけど、高秉燭や武思月は大事な友に、七娘のことは愛する妻と感じるようになる。
あんなにバイ菌か虫のように嫌ってたのに後半は別人のよう。



後半、気持ち中弛みがあったことと高秉燭と百里弘毅のコンビがちょっと少なかったかなぁと言うこと以外はとても良かったドラマです。



光の明暗と水、炎を上手く使った映像美をとにかく見て欲しいドラマですね。








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