ウー・レイ
チャオ・ルースー
原題 星漢燦爛月升滄海
2回目視聴 感想前編
初見の時の記事はこちら↓
早めなのですが2巡目です(笑)
2月でWOWOWの配信が終わってしまうのでその前にもう一度見返そうと思って。
とにかく前回面白かったのでもう一度見ておきたかった。
前回の記事と被る部分も多いと思いますが、語りたいと思います。
今回は前回どうでもいいわとブログ主が言っていた「ラブ」をメインに語りたいと思います(笑)
前回いろんな感想を4記事も語ったからね、今回はどの切り口で?と思い、前回どうでもいいわとおざなりにした少商の恋物語に的を絞ろうと思います。
ネタバレな感想なのでご注意!
結末まで感想ネタバレしてます。
キャラクター生死を含めネタバレOKな方のみどうぞ
とにかく面白いのは冒頭から。
事情がわからないとわかりにくいのですが、両親共に将軍。
ヒロイン少商を産み落としてすぐに戦場に向かわなければならなかった母親。
両親は戦場、赤ん坊を戦地へ連れて行くよりはと、少商は父の実家に置いて行かれる。
しかし父の実家親族は祖母を筆頭に義叔母たちも皆欲の塊。
少商を虐げて放置。
気の弱い女の子なら泣いて暮らすだけだったけど、この少商は母親にそっくり。
そうなんだよねー
ここから母子の戦いが始まるんだけど、この母と娘は似た者親子なのだ。
だから少商も泣いて我慢するより毎回報復に出ていた。
冒頭、物語の始まりは不疑が戦場から帰るシーンから。
陛下の聖旨で迎えられるけど呼び出しには応じずすぐにどこかへ。
少商の両親も戦地で被害に遭っていたけど、戦地では正規の武器が横領されて粗悪品が支給。
そのためにみんなが命を落としたり負傷したりしていた。
最初の事件はこの一件……
つまりはこの件に少商の大伯父が絡んでいた。
少商を虐待していた祖母の弟でもある。
少商がこの大伯父の悪行をどこまで知っていたかはわからないがろくでもない男だというのは見抜いていたようで、追い掛けてきた不疑にこの大伯父が隠れていた場所を指で指し示して教える。
この時、二人は顔を合わせていない。
馬車の中と外で声を交わし、少商が手だけを出して大伯父の隠れている場所を教えるというシーン。
とても印象的。
そして少商はともかく、不疑はこの遭遇で早くも四娘子こと少商を心に留める。
少商には復讐心があって仕返しのつもりで大伯父を告発したのだけれど、不疑はそれを正義感と捉えたようで……
才気煥発と印象づけられたらしい。
灯会での出来事。
ここで少商を巡る三人の男が揃います。
少商はこの時、楼垚と袁善見に初めて出会っています。
正式に出会うのはその後の社交の場なのですが、顔を知るのはこの時。
この話の今後を匂わせる出会いでした。
不疑は最初、遠くから少商を見つけて見つめています。
この時の不疑の様子が好き。
遠くから嬉しそうに愛おしそうにはしゃぐ少商を見守っているのです。
そして9話と10話の万家でのエピソードが好きです。
橋の一件も。
やってきた少商を見たら途端に泊まることにする不疑は笑えるくらい正直。
そしてすでに少商大好きなことを隠そうともしない。
わかってないのは少商だけ。
少商を信頼して秘密(地図のこと)を明かすし、そして彼女を守るために悪だくみを助ける。
とんだスパダリです。
その後も驊県での出来事やら、楼垚との婚約→破談などの事件が続きます。
楼垚は前回の何昭君との婚約も気の毒でした。
ちょっと頼りなくどうなの?とも思ったのですが、どこまでも誠実な姿に、少商もこの人となら幸せになるかも……そう思ったのもつかの間、
なんと何家の悲劇から二人が割を食って別れる羽目に。
現代とは違うからこういうことが往々にして起こり、恋愛どころか、当人たちの気持ちなど関係なく政治レベルで事は進む。
抵抗していた二人も、世の流れを受け入れることにした。
自分たちの気持ちを犠牲にしても「忠」をとることにした二人の別れのシーンは泣けてきます。
少商の口癖は「私は運がない」
まぁ確かにね。
そして今回も大きな流れに巻き込まれ破談に。
本来なら不幸のどん底。
しかし、当然ながらこれを喜んでる人間もいる。
彼女をあざ笑う女たちもそうだけれど、一番喜んだのは凌不疑と皇帝に違いない(笑)
訳のわからない皇帝のモヤモヤとかイライラとか笑うしかないけれど、静かに笑ってたのは不疑に違いない←ちょっと不気味に笑ってたのに違いない……と私は思う
ここから舞台が少しずつ皇宮に移るので、登場人物に皇帝の家族が多くなる。
まずは皇后と越妃が登場。
初めて見たときはこの越妃の登場にこの人の立ち位置がイマイチ分からなかった。
皇帝に対してかなり無礼。
貴妃の領分を超えていると首を傾げたけど、後に皇帝との関係を知って納得。
この二人は子供の頃からの幼馴染みで有り、その当時は皇帝は皇帝じゃなかった。
この皇帝は戦乱、混乱の中、今の地位を勝ち取った勝者なのだ。
それを支えたのが、皇后や越妃の一族。
そして不疑の一族。
少商の両親もその戦いに赴くために少商を手放したので、もちろん彼女の両親も戦で皇帝のために尽くした。
越妃が陛下に遠慮が無い中、皇后は一歩も二歩も控えてる。
陛下は距離が有りつつも皇后を粗略にはしないで立てている。
この三人の複雑だけれど大人の立ち位置が私は好きです。
皇后も苦しい立場で、言いたいことも言えずに終盤亡くなったときは可哀想でしたが、みんな自分の分を弁えてます。
越妃も陛下には言いたい放題でも、皇后にはけして礼儀を欠かさない。
自分は陛下と皇后を支える者と言う自負と誇りを持って実践していた。
すごく好きな女性たちです。
婚約しても反発して迷ったりした少商だけど……
そりゃ、なんでもかんでも自分の思うとおりにはならないよね。
夫婦は元より恋人同士だって人間対人間。
相手はお人形じゃない。
こちらに不満があれば相手だって同じはず。
若いからそこまで理解しろと最初から求めるのは無理かもね。
強い不疑も傷つくことは有る。
心も体も。
行儀見習いで皇宮に出入りが始まり、人間関係は更に複雑。
根性悪いやつがそこにはいっぱい。
でも皇后さまはとても優しい。
口下手かと思いきや、めちゃ直球、それも剛速球投げてくるんだね、凌不疑。
恥ずかしくなるような(本来は)心の声をはっきり正面から言ってくる。
少商も気を取り直して、この人信じてみようと決意した。
記事後半へ続く