2023年6月号にて、綿矢りさ先生が中華作品について特集を担当されていて、その中で墨香銅臭先生と対談をされています。
現在この特集については(ぶっちゃけ墨香銅臭先生のインタビューについて)魔道祖師、陳情令ファンの間で大騒ぎになっております。
何故かというとこの雑誌は普段それほど部数を発行してないので小さな本屋さんならゼロ、大型書店でも少数しか扱っていないために予約、取り置きも出来なかったためです。
露出がほぼ無い先生のインタならみんなが読みたいのは当たり前。
少数の雑誌を巡ってオークションサイトで20倍ほどの値が付いたとかも見ました。
実際私は発売直後に知ったのでもはやアウト。
地元のそこそこの書店に念のため電話しましたが一冊も入っていなくて、追加予約も不可能と即座に言われました。
当然電子化もされていなくて、諦めようかと思ったのですが、集英社のサイトで追加をお願い、再販があった場合にはお知らせをお願いして、更に無理は承知でメールフォームから、何故欠品や要望が多いのか説明した上で、多くのファンが欲しがっているので是非とも重版そして再販願いますと送っておいた。
間もなく再販の情報が得られて集英社サイトから購入。
送料高かったけど探し回る手間に比べたら安いもの。
無事に手に入れることが出来ました。
ここ10年ほどは電子書籍しか読まなくて、紙本は電子化されてない十二国記の新刊以来だ(笑)
あ、人渣反派自救系統の中国語版も買いましたけどあれは例外。
さっそく読みました。
当然、著作権侵害になるために中身を詳しく語るわけにはいきませんが、読んで思ったことを書きます。
全部を詳細に感想を述べると内容に触れますので、一番印象に残ったことを書きたいと思います。
綿矢先生が中国に滞在するほど中華作品に傾倒していたことにまずは驚き、中華BLに詳しいことにも驚き、どうやら中国語で会話したらしいことにも驚きました。
墨香先生曰く「綿矢先生は中国語がお上手」と仰っていました。
墨香先生はプロットを大切にしているらしく、80%はプロットに忠実に創作、進行中の思いつきは2割程度とか。
だからこそあの長い話の中で無理なく破綻せずに最後まで描けたんだなと──
忠実にドラマ化された「陳情令」を見ればわかりやすい。
私が他ドラマ感想で何度かプロットちゃんとして!と愚痴っている中、陳情令は実にちゃんとしている。
他ドラマでは流れが急にどうしちゃったんだ?と思われる展開や、ぐるぐる同じことを繰り返す、もしくは急な場面展開、説明足らずetc.
実は私も少々書いたことがあるのでわかるのです。
プロット本当に大事なんだよ。
そしてありがちなのはプロットで詳細を書いてるうちに飽きてしまったり、そこで行き詰まって放り出すことがある。
つまりはここがちゃんと書けないならもうその作品は駄目なんだよね。
キャラクターの設定も大事だと思う。
キャラクターの生まれや育ちが大事というような話は私も同意見。
キャラの性格、背景はキャラの容姿なんかよりもよほど大事だと思ってる。
生きてる人間を見ればわかるように三つ子の魂のように、家族や育ってきた環境は与える影響が大きいのだから物語のキャラだって同じはずだもの。
そこを大事にしてるから作品がぶれてなくて無駄もなく、面白いのだと思う。
ものすごく細かく設定するから書き始めるまでに時間が掛かるのもわかる気がする。
最後に墨香銅臭先生は、
「魔道祖師」は日本で出版される前に加筆修正が終わってたけれど「天官賜福」はその前の段階が日本向けには出版されてしまってごめんなさいと言っておられました。
もちろん加筆修正版は読みたいけれど日本語版が出ただけでも有難く、
「天官賜福」の続きと「人渣反派自救系統」の日本語版が読めることを願っています。
出版社、関係者の皆さま、よろしくお願いします。