ホァン・シャオミン
リウ・ハオラン
トン・リーヤー
チャン・ホイウェン
原題 琅琊榜之風起長林 (全50話)
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ネタバレな感想なのでご注意!
結末まで感想ネタバレしてます。
キャラクター生死を含めネタバレOKな方のみどうぞ
平旌は意識を失って昏睡していたので、その最中の周りの混乱を知らない。
家族がどれだけ心配したか、林奚がどれだけ切ない思いをしたか。
目覚めた時には兄が死んでいたら、確かに本人はそれ以上の混乱。
そして情報過多で一度にすべては考えたり判断できない。
彼にとっての事実はひとつ。
兄が死んだということ。
ましてや自分のために死んだとなれば、周りの人間どころではなくて自分を責めるしかない。
どちらを向いても申し訳なさでいっぱいだと思う。
これ以降、彼の無邪気さが消えて笑顔がなくなった。
辺境の部隊へ行き兄の代わりに国を守る使命が出来た。
その後、追い打ちをかけるように陛下が死ぬ。
陛下が自分の死後心配したのは年若い自分の息子ではなく、年老いた義兄(あに)の立場だった。
兄に抱かれて死ぬ陛下。
ここまでの物語はこの二組の兄弟愛に尽きると思う。
どちらも血の繋がりのない兄弟なのにその絆の強さは本当の兄弟以上でこのドラマのテーマだと思います。
案の定、長林府をよく思っていない荀兄妹(首補と皇后)を中心に追い詰められる平旌親子。
辺境で国を救っても謀反人扱い。
それでも親子の国を守るという基本的な矜持は揺るがない。
どれほど高みに立とうとも失ってはならぬものがある
庭生が先生(梅長蘇)の教えとして語るこの言葉が全てを物語っています。
苦悩の中庭生が死に、平旌は隠遁を決めます。
はっきり言って何もかも虚しいというのが正直なところでしょう。
長林府は権力を望んでいるわけではないと言っても誰も信じない。
信じてくれていた先帝は死に、現皇帝は若すぎる。
平旌に信頼を置いていても朝廷をコントロール出来る力はない。
途中で穆青が死んだという知らせがありました。
姿は無かったですけど生きていたんですね。
霓凰はどうした?とかも思ったんですけど語られていません。
平旌は二年ほどを瑯琊閣で過ごします。
世間のことに関知せず、世情から離れて修行だけをする毎日。
ここにいる藺晨の弟子、藺九の顔を見たことがあると思ったら両不疑のチャン・ハオウェイでした。
まだ若い(笑)
平旌が世間から離れてる隙に元啓の謀反計画は着々と進む。
後半大活躍するうちのひとりが荀大統領です。
彼も変わらずに正義の人ですね。
あの蒙大統領の一番弟子なだけはあります。
伯父(首補)や叔母(皇后)とは大違い。
彼は長林府が潰されたのを見て絶望します。
なんの"利"も求めていなかった親子を常に敵視する朝廷。
命を掛けて国を守っている兵士のことを歯牙にも掛けない皇族や朝臣。
自分が命がけで守っているものに虚しさを感じたのは平旌と一緒だったのでしょう。
彼もまた禁軍を去るごとにしました。
江湖を彷徨って同じく二年。
彼が瑯琊閣に立ち寄って平旌と再会した頃、国は不穏な状態になっていました。
そのことを察知した二人は再び都へ向かうことになります。
平旌と林奚ですが、兄のことで平旌が彼女を避けるようになり相変わらずふたりの関係はつかず離れず。
この二人はほぼ最後までこんな関係です。
林奚は庭生の三義兄弟の末っ子の娘でした。
父親同士は息子と娘を婚約者にしましたが、父が死ぬと母親は娘を連れて消息不明に。
家族を試みず命を掛けて戦う男に疲れた母親は、娘には戦いとは無縁の場所で生きてほしいと願っていたために林奚は自分の素性を隠していました。
相思相愛の兄夫婦と対象に生まれてすぐから婚姻が決まっていたのに、距離が縮まらない二人。
ただ心はいつも繋がっているのが伝わってくるので、とても好ましいです。
この物語には相応しいカップルだと思います。
物語の終盤は元啓の謀反の計画とその行方。
ツケを払うのは誰なのかという展開になります。
人を踏みつけて幸せになれるはずがない。
そのことをきっちりとケリをつける結末です。
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